「もしかして、脂漏性皮膚炎?」と感じたら、どのタイミングで病院に行けばいいのでしょうか。
また、脂漏性皮膚炎発症の前兆やきっかけなどの具体例、発症しそうなときにどうすればいいのかなども知っておきたいですよね。
ここでは、脂漏性皮膚炎の発症、症状の悪化の防ぎ方などについて詳しく説明していきます。
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脂漏性皮膚炎の前兆と予防方法
脂漏性皮膚炎は、放置して自然に治るものではありません。
できるだけ早く皮膚科医の診察を受け、正しい治療を開始することが大切です。
発症した方に聞いてみると、まず前兆として現れるのは以下の2つの症状であることが多くなっています。
- 皮膚や頭皮の乾燥、フケや粉吹き状態が起こる
- 皮膚を触ってみるとガサガサする
ただ、この段階で脂漏性皮膚炎と判断することは難しいです。
皮脂の分泌が多い体質であったり、若いころニキビに悩まされたことがあったりする人は、この前兆を経て脂漏性皮膚炎を発症することが多いようです。
心当たりのある方は、この後にお話する「脂漏性皮膚炎発症のきっかけとなること」を避けるようにしてください。
脂漏性皮膚炎の症状と病院へ行くタイミング
前兆が現れたあと、脂漏性皮膚炎が発症すると次のような症状が現れ始めます。
- 頭皮のかゆみ、赤みをともなう炎症が出てくる
- 頭皮から大きなフケが落ちる
- 顔や耳の後ろ、わきなどの皮脂が多い部分の肌が赤く炎症を起こし、かさつく
- 皮ふがはがれてくる
- 顔にニキビのような白い膿をもったボツボツが現れる
上記のような段階になったら、なるべく早いうちに皮膚科へ行ってください。
できれば、脂漏性皮膚炎の治療に理解のある、力を入れている皮膚科を探して受診するといいでしょう。
一般的な皮膚科ではアトピーやニキビと混同されてしまう可能性もあります。
症状を長引かせないためにはできるだけ早く、適切な治療を受けることが肝心です。
単なるフケだから、多少のかゆみはよくあるからと軽く考えているうちに症状が悪化してしまい、慢性化するという例も少なくないのです。
脂漏性皮膚炎発症のきっかけとなること
もともと、皮脂の分泌が多い体質や思春期ニキビ、大人ニキビに悩まされた経験のある方は要注意。
脂漏性皮膚炎の前兆が現れた段階で発症のきっかけとなる行為を避ければ、症状が出るのを最小限におさえることができます。
とはいえ、脂漏性皮膚炎はいろいろな原因によって起こる多因子疾患。
「なんだか肌が乾燥する」「触るといつも肌がガサガサ」というときは、以下のような行為を避けるよう心がけましょう。
1 | SPF値の高い日焼け止めを常用して皮膚を乾燥させる |
2 | 以前かぶれたり、不快感を覚えたりした経験のある化粧品などを使う(普段使えていてもNG) |
3 | 高級アルコール系のシャンプーで洗う |
4 | 入浴、洗顔を怠る |
5 | 合成界面活性剤入りのボディソープや洗顔料を使用する |
6 | お風呂で長時間温まる |
7 | ストレスを溜める |
8 | 汗をかくような激しい運動をする |
9 | 寒暖差の激しいところを行き来する |
10 | カレーやトウガラシなどの香辛料を含む食事を摂る |
11 | 脂っこい食べもの、添加物の多い食べ物を摂る |
12 | 夜更かしする、不規則な生活を送る |
これらは簡単にいえば、肌に刺激を与える行為を防ぐということ。
- 「ストレスをためず、規則正しい生活を送りバランスの良い食事を心がける」
- 「化粧品やシャンプーや敏感肌用のものに切り替える」
上記のような改善が必要ということでもあります。
また女性の場合、ホルモンバランスが乱れる40代以降に脂漏性皮膚炎を発症することも。
40代以上の女性で急に肌の乾燥やガサガサが気になり始めた……という方は、特に注意が必要でしょう。
脂漏性皮膚炎と予防接種
また子どもの場合、予防接種に含まれる成分にアレルギーがあり、注射を受けたことで脂漏性皮膚炎やアレルギーが発症するという例もあるそうです。
アレルギーを持っている方は予防接種を受ける前にアレルゲンが含まれていないか確認することも大切です。
自己流の治療や化粧品だけで治そうとしない
脂漏性皮膚炎を自力で治そうとする人がいますが、これはNG。
市販のシャンプーのなかにも「脂漏性皮膚炎に」と銘打って売られているものがありますよね。
でも、こうしたアイテムはあくまでも治療のサポートとして使うもの。
シャンプーや化粧品だけで脂漏性皮膚炎が治ることはありません。
このようなアイテムをずるずる使用することが、皮膚科の受診が遅れる理由になっているケースもあるので注意しましょう。
脂漏性皮膚炎が放っておいて治ることもありません。
これはマラセチア菌という真菌が原因の根底にあるから。
肌断食や脱保湿もマラセチア菌が増殖を止めることにはつながらないので、根本的な解決にはならないのです
おわりに:脂漏性皮膚炎かも?と思ったら、1日でも早く病院へ
脂漏性皮膚炎は前兆が起きた段階で日ごろの生活習慣やシャンプー、化粧品などを敏感肌用に変えることで症状を最小限におさえることができます。
でも、症状がでてしまったら1日も早く皮膚科の受診をするのがベスト。
症状を慢性化させないためにも、早めに脂漏性皮膚炎の治療に理解のある皮膚科に行ってみましょう。