脂漏性皮膚炎の症状が頭皮に出ているとき悩ましいのがヘアスタイルの維持です。
特に普段からカラーリングをしていたり、パーマをかけていたりする人は頭皮への負担が気になりますよね。
では、パーマやヘアカラーで脂漏性皮膚炎の症状が悪化することはないのでしょうか。
ここでは脂漏性皮膚炎とパーマ、ヘアカラーの関係について詳しくお話していきます。
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頭皮の脂漏性皮膚炎とパーマ、ヘアカラーの関係
結論から言うと、脂漏性皮膚炎で頭皮に炎症が起きていたり、かさぶたができているような場合、パーマやヘアカラーはしばらく我慢するべきです。
まずはその理由から解説していきましょう。
脂漏性皮膚炎とパーマ
一般的なパーマ液はアルカリ性。
アルカリ性の溶液には、皮膚や髪のたんぱく質を壊す性質があります。
脂漏性皮膚炎の頭皮は肌表面の角層が薄くなってバリア機能や保湿機能が失われた状態。
ここにアルカリ性のパーマ液がふれれば、頭皮はさらにダメージを受けることになってしまいます。
特に頭皮が炎症を起こしているときのパーマはNG。
そもそもパーマ液が触れるだけでかなりしみるはずです。
女性の方が症状の軽い時に、頭皮に触れないよう毛先だけにパーマをかけるのはOKですが、根元からパーマをかけるのはやめましょう。
また、男性の場合、髪が短いので毛先にパーマをかけるときでも頭皮に薬剤がふれやすいのでパーマは避けた方が無難です。
脂漏性皮膚炎とヘアカラー
ヘアカラーにはジアミンという成分が含まれています。
ジアミンもアレルギーの原因になるような刺激の強い成分。
脂漏性皮膚炎の方が使用すると症状を悪化させる可能性が大です。
さらにヘアカラーは髪の根元、すなわち頭皮ギリギリのところにつけるため、影響を受けやすいと考えることもできます。
「パッチテストをして大丈夫だったら使ってもいいのでは?」という人もいますが、パッチテストで分かるのはアレルギーの有無です。
さらに腕の内側などでパッチテストをしても、脂漏性皮膚炎の頭皮への影響がどのくらいあるかの判断基準にはなりません。
それは皮脂の分泌量が腕の内側と頭皮とでは全く異なるから。
また、美容院のオーガニックカラーやヘナにも実はジアミンが入っていたということもあります。
ジアミンフリーでも髪にしっかりと色が入るカラーリング剤は、植物性であっても肌への負担となることがほとんど。
赤みを伴う炎症やかゆみがあるときはカラーリングも控えるようにしましょう。
ヘアカラーやパーマが脂漏性皮膚炎の原因になる?
脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が過剰になってマラセチア菌が増殖することで起こります。
アレルギー症状のように、施術後すぐに症状が出るといった直接的な原因になることはまれです。
しかし、元々脂性肌の人がヘアカラーやパーマが原因で頭皮のバリア機能が急激に低下してしまうことがあります。
すると皮脂の分泌がさらに増え、脂漏性皮膚を引き起こすということは十分に考えられます。
実際にパーマをかけたあと頭皮がチクチクしはじめ、数日たってフケが出るようになり徐々に悪化して皮膚科の診察を受けたところ脂漏性皮膚炎と診断されたという人も。
また脂漏性皮膚炎が治ったあと、パーマはヘアカラーがきっかけで再発してしまうことも考えられます。
少しでも頭皮の状態が敏感になっているときは、パーマやヘアカラーは我慢したほうがいいでしょう。
頭皮の皮脂を除去するヘッドスパで脂漏性皮膚炎になることも
雑誌の広告などで、皮脂が詰まった頭皮の毛穴を拡大した写真を見たことはありませんか?
皮脂をすっきり落として、頭皮環境を整えるという触れ込みのヘッドスパが原因で頭皮の乾燥を招きます。
結果として皮脂の分泌が過剰になってしまうことがあります。
刺激の強いシャンプーですら悪化の原因になるのですから、ヘッドスパで徹底的に皮脂や細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)などを洗い流してしまうと、マラセチア菌が一気に増殖することも考えられます。
脂漏性皮膚炎のときにヘッドスパの施術を受けるのはやめましょう。
脂漏性皮膚炎になると二度とヘアカラーやパーマができなくなる?
脂漏性皮膚炎の症状に悩まされている方のなかには「白髪があるのに、もう二度とカラーリングできないの?」と不安に感じている方もいるかもしれません。
髪型を工夫するなどして、パーマは我慢できても白髪をそのままにしておくのは気になりますよね。
接客や人に会う機会の多い男性や女性の皆さんにとっては髪を明るく染めるのは諦めても、白髪だけでもなんとかしたいという方もいるでしょう。
そんなときに試してみて欲しいのがカラートリートメントやヘアマニキュアです。
カラートリートメントは髪の毛をコーティングするようにして色をつけるので、頭皮に付着しにくく、髪へのダメージもほとんどありません。
実際に脂漏性皮膚炎の方でもカラートリートメントやヘアマニキュアなら大丈夫という方もいます。
美容院で相談してみてもいいですし、市販のカラートリートメントを使ってみてもいいでしょう。
ルプルプ ヘアカラートリートメント
植物由来の天然染料を使用。
香料、合成着色料、鉱物油、パラベンなど頭皮や髪に負担のかかる成分は添加せずに作られています。
(出典:https://www.626214.com/faq/)
利尻昆布ヘアカラートリートメント
植物由来の天然染料で合成色素、パラベン、酸化剤、シリコン、鉱物油が無添加。
天然利尻昆布をはじめとする髪にいい成分を配合し、つやのある髪に仕上げてくれます。
(出典:https://www.sastty.com/lp/hct_a_c3/)
ただし、カラートリートメントであっても頭皮が赤く炎症を起こしているとき、ジュクジュクとした状態のとき、かゆみがひどいときなどは使用を控えてください。
おわりに:髪を整える前に、まずは土台となる頭皮環境を整えることから
脂漏性皮膚炎の症状がひどいときは、ヘアカラーもパーマも我慢するようにしましょう。
まずは、皮膚科の薬や刺激の少ないシャンプーで健康な頭皮を取り戻すことが先決です。